2011年10月16日から、このブログを書き始めました。 サマゴーンは、ラムカムヘン通りの北、ソイ110に位置する、 バンコクでも歴史が長い有名大住宅街(と言われているよう)です。 戸数、5000の、キング・プロジェクトで開発された、かなり大きなムー・バーンです。 ロングステイを一歩踏み込んだ生活となりましたので、 都心から離れ、しかし、まったくの田舎暮らしでもない、こういうところもいいのか、 と思って住み始めました。 さて、どんな生活になることでしょうか。

2014/10/24

「小説家」 勝目 梓 読みました。



為替FX で、週日は家にいますので、

読書ができます。

勝目 梓 「小説家」を読みました。


20141023book1


勝目 梓さん という作家は、バイオレンス小説で著名な方です。

バイオレンスといえば、セックスと暴力、というわけで、

僕も興味を持ちそうですが、

残念ながら、まだ読んだことはありません。


それで、なんで、この本を買っていたのか、

ということですが、

なにしろ、70歳を過ぎて、初めて「私小説」を書き始めた、

その作品のひとつだという紹介文にひかれたのでした。


とにかく、老熟年になって、心境の変化があって、

なにか新しい試みをする、

という人たちに、共通に、興味をもつ傾向が今の僕にあります。


勝目さんは、32歳から「小説家」になりたいと思い始め、

5、6年後には、

芥川賞候補、直木賞候補に、それぞれ一度ノミネートされる、

という才能の片鱗をみせます。


しかし、身近に知り合うことになる、

中上健次と森敦という、小説家として申し子のような

天才二人をとおし、純文学の道をあきらめ、

娯楽小説の書き手を目指すようになる、

というのが、この本のひとつのストーリーです。


僕が、興味をもったのは、もちろんそういうことではなくて、

「小説家になるため」に、

正妻のA女(9歳年上)、 

駆け落ちしてと東京へ出奔するE女(2歳年上)、

東京で知り合うC女(13歳年下)との、

どろどろとした「火宅」の女性関係が、

最大に関心事でした。


ただただ、小説家になるために、

妻を踏みにじり、

愛人を無情にも見捨て、

C女と再婚にいたるわけですが、

そのC女とも、彼女が作家となるとともに、

熟年になって、離婚にいたる、という物語です。


いはば、男が女を騙すお話ですが、

騙す男に情けなさを、真摯に書いているところが、

この「私小説」の読みどころなのでしょう。


娯楽小説作家から、

最後に、おのれの有りのままを語る、

昔、望んだ、「小説家」なろうと、

試みている、

ということなのでしょうか。


苦い味ですが、

氏の生い立ちを顧みれば、

これもひとつのロマンかもしれません。


読んで、無駄ではありませんでした。


感謝。




^O^


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大人の小説

川上宗薫、富島健夫、宇能鴻一郎さんら、かつての官能小説の書き手は、ほとんど例外なく純文学から出て、独特のジャンルを開拓した人たちでした。

習作時代、純文学を目指していた勝目梓さんも、そうした作家の1人でした。
ただ、勝目さんは従来の官能中心の小説世界に、荒あらしいバイオレンスとアクションを持ち込み、独自の道を切り開きました。

そんな勝目梓さんが70歳を超えて純文学の世界に戻ってきました。
2006年の「小説家」を皮切りに、最新作の「あしあと」まで小説好きな読者を満足させる作品を次々と発表しています。
「大人のための大人の小説」とでも言っていいかもしれません。
秋の夜長には格好の読書になるでしょう。

●「小説家」 講談社文庫 802円
●「老醜の記」 文春文庫 637円
●「死支度」 講談社文庫 627円
●カレンダーにない日」 文芸春秋 1646円
●「あしあと」 文芸春秋 1836円

Re: 大人の小説

飯島さん、
コメントありがとうございました。

飯島さんの趣味の広さ、博識ぶりには驚かされます。


> 川上宗薫、富島健夫、宇能鴻一郎さんら、かつての官能小説の書き手は、ほとんど例外なく純文学から出て、独特のジャンルを開拓した人たちでした。
よく耳にした名前です。
サラリーマンには、よくスポーツ新聞小説で、目にした作家ではないでしょうか。


> そんな勝目梓さんが70歳を超えて純文学の世界に戻ってきました。
> 2006年の「小説家」を皮切りに、最新作の「あしあと」まで小説好きな読者を満足させる作品を次々と発表しています。

70歳を超えて、新しい試みに入る、ということ。
ただごとではないと、感じ入ります。


> ●「小説家」 講談社文庫 802円
> ●「老醜の記」 文春文庫 637円
> ●「死支度」 講談社文庫 627円
> ●カレンダーにない日」 文芸春秋 1646円
> ●「あしあと」 文芸春秋 1836円

今後に読書プランに入れておきます。
ありがとうございました。

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このキューピーさんの絵は奥さんのゴイ作です。
退職後、ロングステイ先を求めてタイにやってきたのが2008年。あせらず、あきず、あきらめず、いつまでも成長していける心で、豊かに生きることを願っています。産業カウンセラーの資格を退職後に取得。モットーは、あ・た・ま=明るく、楽しく、前向きに。

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