2011年10月16日から、このブログを書き始めました。 サマゴーンは、ラムカムヘン通りの北、ソイ110に位置する、 バンコクでも歴史が長い有名大住宅街(と言われているよう)です。 戸数、5000の、キング・プロジェクトで開発された、かなり大きなムー・バーンです。 ロングステイを一歩踏み込んだ生活となりましたので、 都心から離れ、しかし、まったくの田舎暮らしでもない、こういうところもいいのか、 と思って住み始めました。 さて、どんな生活になることでしょうか。

2012/10/30

東電OL殺人無罪確定、ヨブ記など。

いつも、タイに戻るときに頭を悩ますのは、

どんな本を持ち帰ろうか、ということです。

なにせ、本は重くなるので、限られたものしか

持っていけません。

それぞれの時に、テーマを決めて選択することに

なります。


今回は、何度も読み返せる、珠玉の短編集、

和歌・俳句の本、などを考えています。


短編集関連では、

ピート・ハミルの「ニューヨーク・スケッチブック」を

選んでいます。この巻末に5ページに満たない付録がついていて、

それが山田洋次監督の目にとまり、「幸福の黄色いハンカチ」

という名作が生まれました。

つい先日、妻のゴイと一緒にその映画みたばかりで、

その原作がこれなんだよ、ということを彼女に示して

あげたいと思っています。

ちなみに、「幸福の黄色いハンカチ」には、アメリカの監督による

コピー版があって、それも先日ゴイと一緒に発見し、見ました。

ゴイいわく、やっぱり日本のオリジナル版が良い、と。

それが分かってくれれば良いのです、と僕は満足。

それもあって、この超小品を教えてあげたい・・・。


短編集を手に取って、一作か二作読んで、決めていこうと

思っています。


てだれの短編小説作家として、有名だと思うのですが、

ロアルド・タールの「あなたに似た人」。

以前読んでいて、すごい感銘をうけた作品なのですが、

今回目を通すと、あまり感心しないのです。

巧い、すごいトリックだ、という意味での面白さは

あるのですが、心に響くヒューマニステックな面が

感じられないので、ボツ。


意外だったのは、ジェフリー・アーチャーの

「12の意外な結末」という本です。

今回、初めて、読みました。(家に積読していました)

これが、涙がほろりとする作品もあり、

面白いので、彼の他の本を買い足して持って

いくことにしました。


さて、今日、ネット新聞でですが、

東電OL殺人事件が、検事側による被告無罪の主張により、

18年におよぶ事件の最終決着にいたりました。

この事件は1997年に起こり、当時から大きな話題に

なったもので、2000年には佐野眞一さんによる

「東電OL殺人事件」というルポルタージュ本が

ベストセラーになったと思います。

僕も、その本を読み、

ひとつは、東電のエリート女性社員が、

バブル華やかりし平成元年にクラブ・ホステスの

裏稼業に身を染めだし、

バブル崩壊後の平成4年には、渋谷円山町で街娼に立つ、

というまるで三文小説をよむような事実に驚愕するとともに、

検察の、とにかく速く事件葬ってしまいたい、という拙速な処理、

それに最適な「不法残留」中のネパール人を容疑者の一人に

見つけ出したのをこれ幸いと、彼を犯人に仕立てるための、

ありとあらゆる手段を(たとえば、証拠を隠す、とか)使う、

いまでは誰もが知ることとなった(他の事件で)、検察の

超権力で、落としにかかった事件として、

ひどいなぁ、ネパール人だから・・・という人種差別の問題でも

あると、興味をもって見続けていた事件でした。


彼がタイ人だったら、どうだっただろうか。

すくなくとも、タイではもっと話題になっていたでしょう。


被告のゴビンダ・プラサド・マイナリさんは、18年間を

彼の人生から、奪われてしまったわけです。


今年の6月、再審が決定したときに、初めてネパールに

帰国することができたマイナリさんですが、

家に帰っても、自宅のドアが自分で開けられない、

その場に立ち尽くす、という行動障害があったそうです。

刑務所では、出入り口を自分で開けることは許されて

いない、からです。


この世の不条理を扱った、旧約聖書の有名なユブ記があります。

善人が罰せられ、悪人が栄える、という、

この世の不条理に打ちのめされた人間が、いかに救われるか、

そういうことが語られている、と以前聞いたことがあって、

以前から、必読書としてリストアップしていたヨブ記なのですが、

この東電OL殺人事件のニュースをきっかけに、

ふと、読んでみる気になりました。


期待していたほど、分かりやすい話ではありませんでした!

旧約聖書中、もっとも重要で、議論され続けてきた箇所だ、

ということが、その難解さを示していると思いますが、

いわゆる「宗教」の話であって、

神がいかに超能力者であるか、

神は人間のはるかに及ばない存在であって、

人間の知恵で、合理的でない、不条理だ、と思える事象が

あっても、それをもって神の存在を否定などできるわけがない、

神とはそういうものだ、と信じきることこそが、大事なのであり、

その人間の信仰心が、問われる分岐点なのだ、

ということが語られています。


卑近な例でいうと、

イエスは処女マリアから生まれた、

ということを宗教的に事実だ、と信じるものと、

いやいやそれはないでしょう、というものに

分かれると思いますが、

前者であれ、

というものです。


このユブ記の解釈はいろいろあって、

僕が勉強している心理学・カウンセリングの世界でも、

C・G・ユングが「ヨブへの答え」という本を

書いています。

野村美紀子訳、秋山さと子解説の本が、

今手元にありますが、その本の腰巻文句に、

「義人ヨブが、そのいわれなき苦しみの底で見た

神の姿は何であったのか。ヨブの認識は神に

いかなる変容をもたらしたのか。

凄絶な、神と人とのドラマ」

とあります。


今回、持っていく本に、これを加えるかどうか、

悩んでいます。。。






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No title

 読書の楽しみが全うできて羨ましいです。
 東電OLも当時にしては奔放な生活をしていたんですね。
興味がないので全然知りませんでした。人の裏表は判らないものです。
私は相変わらず象さん文字と格闘と言うか、勉強を楽しんでいます。
 コンドミニアムも補修の必要があるんですがタイ人は
普通では動かないよう?で交渉が面白いです。それに加えて
デスクトップのCPUファンの故障でノートかipadしか使えないので・・・。
 ヨブ記を最初に読んだ感想は神ってなんて厳しくも冷たい存在だなぁーとの思いでしたがキリスト教は神と個人の契約ということを理解してから納得はできましたが、でも恐いですね。
 新旧約聖書も大版を持ってきているんですが時間がなくて手が出ません。

聖書を読破の夢  Re: No title

トマックスさん、

>  東電OLも当時にしては奔放な生活をしていたんですね。
「奔放な生活」をしていた、というよりは、
エリート女子社員として、官僚的大企業に勤めていくことに、
疲れ、会社内の軋轢にもまれながら、精神的に堕ちていく、
といった印象でした。悪玉「東電」、という感じもあって・・・
東電という会社をすこし見直しざるを得ませんでした。
検察が、早く犯人をあげて、この話題を社会面から
消してしまいたい、と東電のために頑張ったのではないか、
と最初思いました。。。


>  ヨブ記を最初に読んだ感想は神ってなんて厳しくも冷たい存在だなぁーとの思いでしたがキリスト教は神と個人の契約ということを理解してから納得はできましたが、でも恐いですね。
>  新旧約聖書も大版を持ってきているんですが時間がなくて手が出ません。
今回、初めてヨブ記を読みましたが、キリスト教徒にとって、重要な書なのですね。
聖書も、いつになっても、完読できません。
いつか、近いうちに、と思い続けて30年。!!!
某NODA氏を、非難できないかも。。。^O^
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Author:im9p
im9p = I am a Cupid. ^O^
このキューピーさんの絵は奥さんのゴイ作です。
退職後、ロングステイ先を求めてタイにやってきたのが2008年。あせらず、あきず、あきらめず、いつまでも成長していける心で、豊かに生きることを願っています。産業カウンセラーの資格を退職後に取得。モットーは、あ・た・ま=明るく、楽しく、前向きに。

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